戦略の形成 上 ─支配者、国家、戦争
戦略の本質とは! 統治者や国家が戦略を形成する際の錯綜した過程と決定要因を歴史的に検証・考察した事例研究。上巻はアテネから第一次大戦まで。
戦略とは何か?この問いに答えることは容易ではない。なぜなら戦略とは時代の状況によって定義がいかようにも変化するダイナミックな存在だからである。本書は、統治者や国家が戦略を形成する際に影響を及ぼした要因および錯綜したプロセスを、共通の分析枠組みに基づいた17例で検証し、戦略の本質を徹底的に考察する。原書刊行時、戦争史および戦略史研究者に大きな衝撃を与えた画期的名著。上巻はペロポンネソス戦争の古代アテネから第一次世界大戦後までの事例を収録。
第1章 はじめに―戦略について
第2章 ペロポンネソス戦争におけるアテネの戦略
第3章 戦士国家の戦略―ローマの対カルタゴ戦争(前二六四〜前二〇一年)
第4章 十四世紀から十七世紀にかけての中国の戦略
第5章 ハプスブルク家のスペインの戦略形成―フェリペ二世による「支配への賭け」(一五五六〜一五九八年)
第6章 世界戦略の起源―イギリス(一五五八〜一七一三年)
第7章 栄光への模索―ルイ十四世統治時代の戦略形成(一六六一〜一七一五年)
第8章 列強国への胎動期間―アメリカ(一七八三〜一八六五年)
第9章 国民国家の戦略的不確定性―プロイセン・ドイツ(一八七一〜一九一八年)
第10章 疲弊した老大国―大英帝国の戦略と政策(一八九〇〜一九一八年)
第11章 決定的影響力を行使する戦略―イタリア(一八八二〜一九二二年)
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