金融vs.国家

倉都 康行

巨大なゲームをめぐる権力の興亡

国家はどのように金融に関わるべきなのだろうか。歴史的な思考を用いて国家と金融の連立方程式を読み解き、日本の金融が進むべき道を提示した瞠目の論考。

金融vs.国家
  • シリーズ:ちくま新書
  • 814円(税込)
  • Cコード:0233
  • 整理番号:724
  • 刊行日: 2008/06/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:256
  • ISBN:978-4-480-06428-8
  • JANコード:9784480064288
倉都 康行
倉都 康行

クラツ ヤスユキ

1955年生まれ。東京大学経済学部卒業後、東京銀行入行。東京、香港、ロンドンで国際資本市場業務に携わった後、97年よりチェースマンハッタンのマネージングディレクター。現在、RPテック代表取締役、産業ファンド投資法人執行役員、フィスコ非常勤取締役などを兼務。日本金融学会会員。主な著書に『金融史がわかれば世界がわかる』『世界がわかる現代マネー6つの視点』(ちくま新書)、『金融市場は謎だらけ』(日経BP社)、『ベーシック金融マーケット入門』(日経文庫)などがある。

この本の内容

国際金融はリアリズムの世界である。そこでは国家の思惑がぶつかりあい、さまざまな「力学」が交差する。大航海時代の15世紀も、ロスチャイルド家が活躍した18世紀も、人民元やオイルマネーが跋扈する21世紀も、その構図はさして変わらない。むしろ、サブプライム禍以後、市場では国家の役割がいっそう大きくなりつつある。もはや金融は、国家プロジェクトなのである―。国家はどのように金融に関わってきたのか。規制と自由はいかにバランスされてきたのか。歴史を振り返り、日本の金融のあるべき姿を考える。

この本の目次

第1章 金融力の競争時代―金融と国家の位相(軍事力と金融力
金融は有益な機能なのか ほか)
第2章 国際金融の力学―どのように発展してきたか(国際金融はどのように始まったのか
資金はどのように資本化されたか ほか)
第3章 金融の現代史―国家は推進力になりうるか(国際金融危機はどう切り抜けられたか
米国による金融の制度設計 ほか)
第4章 金融力拡大戦略―各国は金融をどう捉えているのか(日本の失敗から学ぶ中国
スイスはなぜ金融立国となったのか ほか)
第5章 日本の金融力再考―金融戦略に無関心な日本(「金融鈍感力」の大きな弊害
制度設計力の重要性 ほか)

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