大塚英志
( おおつか・えいじ )大塚 英志(おおつか・えいじ):1958年生まれ。まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター名誉教授。本書に関連する著書として『怪談前後』『「捨て子」たちの民俗学』(KADOKAWA)、『公民の民俗学』(作品社)、編著に『柳田國男 山人論集成』(角川ソフィア文庫)、『接続する柳田國男』(水声社)など。また、文学者時代の柳田國男と田山花袋を描くまんが原作『恋する民俗学者』(KADOKAWA)がある。
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一九五九年、皇太子明仁のご成婚パレードの日、一人の少年が皇太子とその妻に石を投げた。三島由紀夫はその行為に「天皇と国民が個人として対話をする」というテロルを見て戦慄し、石原慎太郎はそれを隠蔽しようとした。そして即位した明仁天皇が行ってきたのは、かつて庵野秀明が描いた人類補完計画が成ったかの如き、統合の実践としての感情労働だった。『少女たちの「かわいい」天皇』から一時代を経て書かれた、「終わり」の平成天皇論
序章 私たちは明仁天皇の「ことば」をいかにして見失ったか
第1章 他者としての天皇―投石少年論
第2章 セカイ系としての「純粋天皇」―大江健三郎を平成の終わりに読む
第3章 押入れの中の「美智子さんの写真」と「女子」教養小説という問題
第4章 シン・ゴジラの帰還と素晴らしき天皇なき世界
第5章 平成三〇年小説論―「工学化した世界」の片隅で
短い終章 天皇のいない国をつくる
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