中井久夫コレクション 世に棲む患者
身近な心の病との付き合い方
くすりは
信頼関係があってこそ効く
アルコール症、妄想症、境界例など「身近な」病を腑分けし、社会の中の病者と治療者との微妙な関わりを豊かな比喩を交えて描き出す。
【解説: 岩井圭司 】
「病気をとおりぬけた人が世に棲む上で大事なのは、その人間的魅力を摩耗させないように配慮しつつ治療することであるように思う」。治療者はもちろん、病者も社会の中で生きてゆかねばならない。しかも、病の進行あるいは治療の過程に伴って、その関係の変数は多様化し、無限に変化していくことになる。では、「治療者というものは、常識と社会通念とを区別して考えるべきである」とする著者は、具体的にどう対処してきたのだろうか。アルコール依存症、妄想症、境界例など身近な病を腑分けし、社会の中の病者と治療者が織りなす複雑で微妙な関わりを、豊かな比喩を交えて描き出す。
1 (世に棲む患者
働く患者―リハビリテーション問題の周辺)
2 (統合失調症をめぐって(談話)
対話編「アルコール症」
慢性アルコール中毒症への一接近法(要約)
説き語り「妄想症」―妄想と権力 ほか)
3 (医療における人間関係―診療所医療のために
医師・患者関係における陥穽―医師にむかって話す
医療における合意と強制
精神病的苦悩を宗教は救済しうるか)
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