増補 大衆宣伝の神話 ─マルクスからヒトラーへのメディア史
ヒトラーが学んだプロパガンダ!?
祝祭、漫画、シンボル、デモなど政治の視覚化は大衆の感情をどのように動員したか。ヒトラーが学んだプロパガンダを読み解く「メディア史」の出発点。
大衆が政治の舞台に躍り出た20世紀初頭、政党は権力維持に不可欠な民意を調達するため、より強力で説得力あるメディアを求めて熾烈な宣伝戦を繰り広げた。当時、世界最強の組織力を誇ったドイツ社会民主党は、その勝利のイメージをデモ、祝祭、シンボル、漫画、新聞などでいかに表現したのか。また、新たに登場したラジオ放送にどう向き合ったのか。レーニンも称賛したこの社会主義宣伝の「神話」を最も深く学んだ人物こそ、国民社会主義者アドルフ・ヒトラーだった。多くのイラスト資料とともに、市民的公共性からファシスト的公共性への構造転換を鮮やかに解き明かしたメディア史の雄編。
第1章 預言のメディアから予言のメディアへ
第2章 市民的啓蒙新聞から社会主義大衆機関紙へ
第3章 「読書する市民」から「感受する大衆」へ
第4章 社会主義マリアンヌから国民国家ゲルマーニアへ
第5章 新聞政党のラジオ観と労働者的公共圏の崩壊
第6章 「鉤十字」を貫く「三本矢」
終章 シンボルの黄昏―大衆政治におけるシンボルの可能性
補論(風俗史家フックスにおける政治
「ナチ宣伝」という神話)
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