私たちはなぜ生を軽んじ、自由を放棄し、進んで悪に身をゆだねてしまうのか。人間の本性を克明に描き出した不朽の名著、待望の新訳。解説 出口剛司

悪について
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,210円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:フ-38-1
  • 刊行日: 2018/01/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-09841-2
  • JANコード:9784480098412
エーリッヒ・フロム
エーリッヒ・フロム

フロム,エーリッヒ

1900−1980年。精神分析家、社会心理学者。ドイツ・フランクフルトのユダヤ人家庭に生まれる。社会学、心理学を学んだのち精神分析の訓練を受け、1930年からフランクフルト社会研究所に加わるが、ナチスの台頭によりアメリカに亡命。以後、コロンビア大学やメキシコ国立大学などで教鞭をとる。新フロイト派を代表する論者と目される。著書に、『自由からの逃走』『愛するということ』などがある。

渡会 圭子
渡会 圭子

ワタライ ケイコ

渡会 圭子(わたらい・けいこ):1963年生まれ。翻訳家。上智大学文学部卒業。主な訳書に、スコット・ギャロウェイ『the four GAFA──四騎士が創り変えた世界』(東洋経済新報社)、スティーブン・ブディアンスキー『クルト・ゲーデル──史上最もスキャンダラスな定理を証明した男』(森北出版)、マイケル・ルイス『後悔の経済学──世界を変えた苦い友情』(文藝春秋)、エーリッヒ・フロム『悪について』(ちくま学芸文庫)などがある。

この本の内容

私たちはなぜ生を軽んじ、自由を放棄し、進んで悪に身をゆだねてしまうのか。人間の所業とは思えないような残虐きわりない行為がくり返されるのはなぜなのか。悪は人間であることの宿命なのか。『自由からの逃走』で、自由の重荷に耐えかねナチズムへと傾倒していく人々の心理状況を克明に辿ったフロムは、本書でその考察をさらに深め、人間の本性と悪との原理的な関係に迫る。人を悪へと導くさまざまな要因を究明するなかで、しだいに「人間らしく生きること」の本当の意味が浮き彫りにされていく―。代表作『愛するということ』と対をなす不朽の名著を清新な訳文で。

この本の目次

第1章 人間―狼か羊か
第2章 さまざまな形態の暴力
第3章 死を愛すること 生を愛すること
第4章 個人と社会のナルシシズム
第5章 近親相姦的な結びつき
第6章 自由、決定論、二者択一論

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