「島」とは孤独な人間の謂。透徹した精神のもと、話者の綴る思念と経験が啓示を放つ。カミュが本書との出会いを回想した序文を付す。解説 松浦寿輝

孤島
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0198
  • 整理番号:ク-30-1
  • 刊行日: 2019/04/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-09921-1
  • JANコード:9784480099211
井上 究一郎
井上 究一郎

イノウエ キュウイチロウ

1909-99年。大阪府に生まれる。東京帝国大学文学部フランス文学科卒業。東京大学名誉教授。著訳書に『井上究一郎文集』(全2巻)、プルースト『失われた時を求めて』などがある。

この本の内容

本書は「島」を統一テーマに、愛猫の生と死、ヴェネチアやナポリで過ごした日々、想像のなかのインド、地中海への憧憬など、人生のかけがえのない瞬間について綴られたオムニバス形式の作品。全篇を虚無感と充足感が渾然一体となって貫く。経験への繊細なまなざしを通して、生の本質を啓く哲学的エッセイの傑作。本書との出会いを回顧したカミュによる序文を付す。

この本の目次

空白の魔力
猫のムールー
ケルゲレン諸島
至福の島々
イースター島
想像のインド
消え去った日々
ボッロメオ島
見れば一目で…CUM APPARUERIT…―プロヴァンスへの開眼

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