村上春樹の短編を英語で読む 1979〜2011 下

加藤 典洋

デタッチメントからコミットメントへ――。デビュー以来の80編におよぶ短編を丹念にたどることで浮かびあがる、村上の転回の意味とは? 解説 松家仁之

村上春樹の短編を英語で読む 1979〜2011 下
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:カ-38-3
  • 刊行日: 2019/10/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:320
  • ISBN:978-4-480-09946-4
  • JANコード:9784480099464
加藤 典洋
加藤 典洋

カトウ ノリヒロ

1948年、山形県生まれ。文芸評論家。早稲田大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒業。著書に『敗戦後論』(ちくま学芸文庫、伊藤整文学賞受賞)、『言語表現法講義』(岩波書店、新潮学芸賞受賞)、『小説の未来』『テクストから遠く離れて』(朝日新聞社/講談社、両著で桑原武夫学芸賞受賞)、『アメリカの影』『日本風景論』(講談社文芸文庫)、『日本の無思想』(平凡社新書)、『さようなら、ゴジラたち』『3.11 死に神に突き飛ばされる』(岩波書店)、『人類が永遠に続くのではないとしたら』(新潮社)など多数。

この本の内容

「デタッチメント」から「コミットメント」へ―村上春樹の創作姿勢の移行は、はたして何を意味するのだろうか。その物語世界はどのように深化を遂げたのか。デビュー以来の80編におよぶ短編を丹念にたどりながら、長編とのつながりをも探り出すことで、新たな像が浮かび上がる。下巻では、『ノルウェイの森』の大ベストセラー化を契機にもたらされた深刻な孤立と危機にはじまる「中期」の作品群を読み解き、そして、日本の戦後にとって節目となった1995年の二つの出来事を誰よりもしっかり受け止めた小説家の「後期」の転回を掘り下げる。

この本の目次

第3部 中期 孤立と危機(女性という表象―「レーダーホーゼン」
これ以上はあげられないくらいの大きな悲鳴をあげること―「眠り」
村上春樹、底を打つ。―「沈黙」と「七番目の男」)
第4部 後期 回復と広がり(マニフェストと小さな他者―「めくらやなぎと、眠る女」
わかりにくさと、戦後の思想―「かえるくん、東京を救う」
自分への旅―「品川猿」)

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