小説東京帝国大学(下)

松本 清張

国定教科書をめぐる論争と大逆事件が照らし出す天皇制下の学問の「自由」

国定教科書の改訂にからむ南北朝正閏論争と「帝国の大学」との関係や大逆事件の顛末を通して、明治国家の確立の課程をたどる。
【解説: 成田龍一 】

小説東京帝国大学(下)
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 902円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:ま-35-2
  • 刊行日: 2008/03/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:368
  • ISBN:978-4-480-42427-3
  • JANコード:9784480424273
松本 清張
松本 清張

マツモト セイチョウ

1909〜92年。福岡県生まれ。1928年、印刷所に見習いとして就職する。1950年「西郷札」を発表し、53年「或る「小倉日記」伝」で芥川賞を受賞する。1956年、20年近く勤めた朝日新聞社を退社。社会派推理小説ブームのきっかけとなった「点と線」を発表し、一方で「日本の黒い霧」「昭和史発掘」などの歴史評論を精力的に執筆した。吉川英治文学賞、朝日賞、菊池寛賞、NHK放送文化賞などを受賞。(写真提供 文藝春秋)

この本の内容

「帝国の大学」は高級官僚の養成所として、明治国家体制の中核に位置づけられていた。上巻で触れた東大七博士の対露強硬論は山川健次郎東大総長の免官で幕引きとなるが、やがて国定教科書の改訂をめぐって提起された南北朝正閏論争に連鎖していく。また、それと並行するかのように起こった赤旗事件や大逆事件の顛末を通して、明治体制の実態を浮き彫りにする。

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