神も仏もありませぬ
いつ死んでもいい、
でも今日でなくていい。
還暦を迎えた、もう人生おりたかった。けれど春のきざしの蕗のトウに感動する自分がいる。意味なく生きても人は幸せなのだ。
【解説: 長嶋康郎 】
呆けてしまった母の姿に、分からないからこその呆然とした実存そのものの不安と恐怖を感じ、癌になった愛猫フネの、生き物の宿命である死をそのまま受け入れている目にひるみ、その静寂さの前に恥じる。生きるって何だろう。北軽井沢の春に、腹の底から踊り狂うように嬉しくなり、土に暮らす友と語りあう。いつ死んでもいい、でも今日でなくていい。
これはペテンか?
ありがたい
今日でなくてもいい
虹を見ながら死ね
声は腹から出せ
フツーに死ぬ
そういう事か
それは、それはね
そうならいいけど
納屋、納屋
フツーじゃない
じゃ、どうする
何も知らなかった
山のデパートホソカワ
出来ます
他人のウサギ
謎の人物「ハヤシさん」
金で買う
あとがきにかえて
2010.3.15 羊我堂
読むほどに佐野さんの元気が私にも伝染してきました。
真っ暗な夜の山の中を、温泉の川目指して、まっしぐらに突き進む佐野さん。会ったこともない農家の人に「旦那いないの。へー」と電話で言われて「居たよ、居たよ。前は居たよ。二人も居たよ」と思わず言い返してしまう佐野さん。・・・そんな佐野さんの“元気”はチャーミングで、キラキラと輝いている。おかげで、読んでいるこちらの身体も、そのキラキラを浴びて元気がだんだん満タンになってくるのでした。
(もちろん元気な話ばかりではない。落ち込む話、悲しい話もこの本には収められている。でもそれらを肯定的に受け入れてゆく佐野さんの姿勢は、読んでいてなんとも気持ちがいい)
神も仏もいなくても、人間が居る。
佐野さんが居て、この本が有る。
読むと、なんだかウキウキしてくる本なのでした。
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