続 明暗
続きはここにあった!
もし、あの『明暗』が書き継がれていたとしたら…。漱石の文体そのままに、気鋭の作家が挑んだ話題作。芸術選奨新人賞受賞。
漱石の死とともに未完に終わった『明暗』―津田が、新妻のお延をいつわり、かつての恋人清子に会おうと温泉へと旅立った所で絶筆となった。東京に残されたお延、温泉場で再会した津田と清子はいったいどうなるのか。日本近代文学の最高峰が、今ここに完結を迎える。漱石の文体そのままで綴られて話題をよび、すでに古典となった作品。芸術選奨新人賞受賞。
2010.1.05 NadiaWish
水村 美苗さんとは、ジュンク堂書店で「日本語が亡びるとき」-英語の世紀の中で-の題名に惹かれて購入したのが出会いです。娘家族がアメリカに滞在し4年になり、孫たちの思考が英語でし始めているのに感づいたことがあります。さて、その後に、この「続明暗」が気になりました。読み始めて漱石の「明暗」を読んでいないことを恥じて、すぐご本家を購入。ご本家「明暗」は数日にかけて読みましたが、この「続明暗」はとにかく、お正月ということもあり、大みそかから徹夜で読みました。とにかく先が知りたくて、面白くてたまりませんでした。一番知りたいと、思ったのは「清子が津田を振った理由」でした。そして知りえたのは、「女性の論理」だなっと思いました。津田を最後のところで信用できない男と断ずるところは、津田=私であり、震えあがりました。夫婦喧嘩の延長のようであり、後味が悪い思いがし、作者水村 美苗氏のあとがきを読みながら、何度も、本文を読みなおしたり、検証したりしました。男の感性で書かれた「続明暗」を探しましたが、他に2名が女性、1名が男性でしたので、これから読もうと思っています。とにかく、面白かったです。漱石が記してから約100年、ルビと注釈が無いと読めない自分に「日本語が亡びるとき」をかさねて、国語辞書も傍らに置き読みました。でも、謎ときが面白くて、そんな手間も苦にならないほど面白かったです。
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可