素湯のような話 ─お菓子に散歩に骨董屋

岩本 素白 著 , 早川 茉莉 編集

場末の町々、溝川、渡し、
そんな所で見聞きしたことである。
文庫オリジナル

暇さえあれば独り街を歩く、路地裏に入り思わぬ発見をする。自然を愛でる心や物を見る姿勢は静謐な文章となり心に響く。
【解説: 伴悦、山本精一 】

素湯のような話 ─お菓子に散歩に骨董屋
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 定価:本体900円+税
  • Cコード:0195
  • 整理番号:い-81-1
  • 刊行日: 2014/01/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:448
  • ISBN:978-4-480-43128-8
  • JANコード:9784480431288
岩本 素白
岩本 素白

イワモト ソハク

(1883-1961)国文学者で随筆家で散歩の達人。本名は堅一。東京府麻布に生まれる。早稲田大学文学部国文科教授で随筆文学講座を担当。「単純と純粋を極めたひと」と早稲田大学同期で歌人の窪田空穂はいう。『岩本素白全集』『素白随筆』『東海道品川宿?岩本素白随筆集』『素白先生の散歩』『素白随筆集?山居俗情・素白集』『素白随筆遺珠・学芸文集』など。早川茉莉(はやかわ・まり)ライター、編集者。著書に『森茉莉かぶれ』『修道院のお菓子と手仕事』(共著)など。

早川 茉莉
早川 茉莉

ハヤカワ マリ

ライター、編集者。『すみれノオト』発行人。編書に森茉莉作品集『貧乏サヴァラン』、岩本素白作品集『素湯のような話』など。著書に『森茉莉かぶれ』、『修道院のお菓子と手仕事』(共著)、『京都で寺カフェ』など。

この本の内容

酒は飲まず煙草は吸わず、碁も打たず将棋も指さず、謡も謡わず茶も立てぬ、世間的に云えば無趣味極まる男である。暇さえ有れば独り杖を曳いて気侭に歩くだけの事である―、繊細かつ鋭敏な感覚を持って文学の世界に遊び、独り歩くことを好んだ素白先生。自然を愛でる心や、庶民の目線で物を見る姿勢は、思索にとんだ文章となり、静かに響く。幻の小説1編併録!

この本の目次

第1章 素白雑貨
第2章 素白好み
第3章 読我書屋
第4章 孤杖飄然
第5章 素湯のような話
第6章 滋味放浪
第7章 がんぽんち
小説 消えた火

読者の感想

2016.1.16 頑固堂

 どうということのない話、を、淡々と語っていく。それが日本人にはわかる「滋味」に満ちている。ああ、老いたらこういう文章を書いてみたい。せめて一、二編、こういう文章を書けたらいい。と、次のページを繰る。
 できるだけゆっくり読み通してから、さて、自分でも近所を、少し遠くを歩いて見ると、「素湯」のようにはいかないけれど、なるほどいつもの風景をあんな風に見れば味がある、こんな風に見れば細部に面白さがあると楽しくなる。


 充分大人になったなぁ、と感じるようになった日本の大人にこれ以上の本は、なかなか見つからない。
 何が書いてあるか、と聞かれると、困る。素湯を飲んでみてください、その味がする文章です、としか言い様がない。

2016.1.07 オキナマロん

見つめるものに対しての“愛”がにじみでた良い本でした。


読む前は、枯れた文章の本なのかな? と思っていたのですが、読んでみたら石ころの話などですら面白く、みずみずしい。
枯れてるだなんて失礼なことを予想したものですね。
すみません。

読み終えて「滋味」とはこういうことか、と思い知らされた気がしています。

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