あるフィルムの背景 ─ミステリ短篇傑作選
市井の人々が起こした歪んだ事件、予想だにしない結末の連続はあなたを奈落に突き落とす。昭和の名手による傑作ミステリを集めたオリジナル短編集。
検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。普通の人々が歪んだ事件を引き起こす恐ろしさと悲しみを巧みに描き、読者の予想を裏切る驚愕の結末を鮮やかに提示する。昭和の名手の妙技を堪能できる、文庫オリジナルの短篇傑作選。
第1部(惨事
蝮の家
孤独なカラス
老後
私に触らないで
みにくいアヒル
女の檻
あるフィルムの背景)
第2部(絶対反対
うまい話
雪山讃歌
葬式紳士
温情判事)
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