山尾悠子
( やまお・ゆうこ )山尾 悠子(やまお・ゆうこ):岡山市生まれ、小説家。同志社大学文学部国文学科卒業。1975年、「仮面舞踏会」(「S-Fマガジン」早川書房)でデビュー。2018年、『飛ぶ孔雀』で泉鏡花文学賞、日本SF大賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。小説に『仮面物語 或は鏡の王国の記』、『オットーと魔術師』、『ラピスラズリ』、『増補 夢の遠近法』、『歪み真珠』、『山の人魚と虚ろの王』、エッセイ集『迷宮遊覧飛行』、歌集『角砂糖の日』などの著書がある。
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死火山の麓の湾に裸身をさらす人魚たち、冬の眠りを控えた屋敷に現れる首を捧げ持つ白い娘…、「歪み真珠」すなわちバロックの名に似つかわしい絢爛で緻密、洗練を極めた美しき掌編15作を収めた物語の宝石箱。泉鏡花文学賞に輝く作家が放つ作品は、どれも違う鮮烈なヴィジョンを生み出す。ようこそ!読み始めたら虜になってしまう、この圧倒的な世界へ。
ゴルゴンゾーラ大王あるいは草の冠
美神の通過
娼婦たち、人魚でいっぱいの海
美しい背中のアタランテ
マスクとベルガマスク
聖アントワーヌの憂鬱
水源地まで
向日性について
ドロテアの首と銀の皿
影盗みの話
火の発見
アンヌンツィアツィオーネ
夜の宮殿の観光、女王との謁見つき
夜の宮殿と輝くまひるの塔
紫禁城の後宮で、ひとりの女が
後記
解説『歪み真珠』――綺想の結節点 諏訪哲史
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