ほんとはこわい「やさしさ社会」

森 真一

もっと気楽にいこう!

「やさしさ」「楽しさ」が善いとされ、人間関係のルールである現代社会。それがもたらす「しんどさ」「こわさ」をなくし、もっと気楽に生きるための智恵を探る。

ほんとはこわい「やさしさ社会」
  • シリーズ:ちくまプリマー新書
  • 946円(税込)
  • Cコード:0236
  • 整理番号:74
  • 刊行日: 2008/01/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:176
  • ISBN:978-4-480-68775-3
  • JANコード:9784480687753
森 真一
森 真一

モリ シンイチ

1962年生まれ。神戸市外国語大学卒業後、関西学院大学社会学部卒業。同大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、皇學館大学文学部コミュニケーション学科教授。専門は、理論社会学、現代社会論、消費社会論。現在は、日本の消費社会を「お客様」社会と捉える研究に挑戦している。「お客様」社会化が接客業の領域を越えて、医療・教育・介護・娯楽の領域にまで広がっていること、およびそれがもたらす暴力などの問題を分析中である。著書に、単著として『自己コントロールの檻──感情マネジメント社会の現実』(講談社選書メチエ)、『日本はなぜ諍いの多い国になったのか──「マナー神経症」の時代』(中公新書ラクレ)、共著として『変身の社会学』(世界思想社)、『常識の社会心理』(北大路書房)、『現代文化の社会学入門』(ミネルヴァ書房)などがある。

この本の内容

「やさしさ」「楽しさ」が無条件に善いとされ、人間関係のルールである現代社会。それがもたらす「しんどさ」「こわさ」をなくし、もっと気楽に生きるための智恵を探る。

この本の目次

第1章 やさしさを最優先する社会(やさしいきびしさ・きびしいやさしさ
治療としてのやさしさ・予防としてのやさしさ
実効性のあるルールとしてのやさしさ)
第2章 きびしいやさしさの特徴(敬意の過大評価・修復の過小評価
対等性の原則)
第3章 どうしてやさしさルールはきびしくなったのか?(人生の自己目的化
楽しさ至上主義
能力開発への情熱
仲間うちでやさしさルールがきびしくなった理由)
第4章 やさしさ社会のこわさ(こわいひとびと
伝わらないやさしさ
やさしさとかげぐち
思いやりの落差拡大と暴力)
第5章 気楽なやさしさのすすめ(家畜をめざすやさしさ社会は、いいものか?
人生は楽しいことばかりじゃない
やさしさより、気楽さ・気軽さ
攻撃の知恵)

読者の感想

2008.1.25 男性・51歳・会社員

「だまされてはいけない」

タイトルにだまされてはいけない、なかなかどうして難しい本だというのが素直な感想です。
“やさしさ”をキーワードとしつつ、時にそうだそうだと納得しつつ、時にそうかしらと頭をひねりながら、何かドッと疲れた気分です。やさしさ…と同時にストレス、自他との距離感、不安、(未)成熟、ずるさ、弱さ等々、様々な言葉が頭の中でぶちまかれた様な--それが最も正直な気持ちです。
新書にだまされては…重くて、難しくて、でも時にはだまされるのも悪くないと思える一冊でした。

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