法学の誕生 ─近代日本にとって「法」とは何であったか
日本の近代化の鍵は「法」にあった。西洋の法や法学というきわめて異質な思考様式の受容に成功し、自前の法理論を作り上げた、明治の先人たちの知的苦闘を描く。
日本が、驚くほど短期間に近代化を果たしえたのは、西洋法の継受に成功したからである。だが、「法」を自らのものとして運用するには、それを支える法的思考様式、つまりは「法学」を受容することが不可欠だった。法学とは西洋社会に深く根差した思想であり、文化である。全く異質な文化的土壌をもった日本社会が、それまでにない思考様式を受容するのには幾多の困難があった。いったい日本人は、いかにしてそれを乗り越えたのか?欧米列強と対等に伍するため、国を代表する俊英たちが競って法学を学び、近代国家としての骨格をつくり上げた明治日本。先人たちの苦闘の歴史をあざやかに描き出す。
第1章 西洋法との遭遇
第2章 人材養成
第3章 「留学」の時代
第4章 日本が出会った法学―「歴史の世紀」のヨーロッパ
第5章 条約改正と法典論争―近代日本のナショナリズム
第6章 法学の受容
第7章 祖先祭祀と国体―伝統の進化論的正当化
第8章 国家主義の法理論―明治国制の法的正当化
第9章 近代日本にとっての「法」と「法学」
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