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筑摩選書

ろうと手話

——やさしい日本語がひらく未来

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01739-0

Cコード

0336

整理番号

223

2021/11/15

判型

四六判

ページ数

208

解説

内容紹介

日本語を第二言語として学ぶ人のための日本語教師であり、災害時のアナウン?Xなどに用いられる言葉のバリアフリー「やさしい日本語」の啓蒙活動を行う著者が、「日本語を第二言語として用いる少数者としてのろう者」と「ろう教育」の歴史と現状、その内部対立についてまとめる。そして、「やさしい日本語」を国や自治体の政策に採用させた経験から「手話という言語をいかにろう児の教育に組み込み、文化として維持していくか」を提言していく。

21世紀に入ってようやく公的に「手話教育の禁止」が撤回されたが、ろう児に対してどんな手話を用いたどんな教育をするのが望ましいのか、ということについて、ろう者の世界は「骨肉の争い」と言っていいほど割れている。本書は、初めてどちらでもない立場から「ろう者と手話」をめぐる問題の歴史と現状を整理し、対立のポイントを聴者にもわかりやすく示す。その上で、一般読者には「やさしい日本語」を用いてろう者とのコミュニケーションを図ることを、ろう者には「手話を言語として認めさせる」ための戦略を提案する。
ろう者と手話の問題を知る入門書にしたい。

目次

はじめに 「ろう者」と「外国人」の共通項
第1章 ろう・聴覚障害の基礎知識
第2章 ろう教育における「手話禁止」の歴史
第3章 「聴覚口話法」と「バイリンガルろう教育」
第4章 「言語としての手話」に関する議論
第5章 「日本語教育」と「やさしい日本語」の視点から見直してみる
第6章 日本語教師・やさしい日本語推進者に求められること
おわりに ろうと手話の未来のための提言

著作者プロフィール

吉開章

( よしかい・あきら )

電通ダイバーシティ・ラボ やさしい日本語プロデューサー。やさしい日本語ツーリズム研究会代表。二〇一〇年日本語教育能力検定試験合格。Facebook上の巨大日本語学習者支援グループ「日本語コミュニティ」主宰。二〇一六年政府交付金を獲得して故郷福岡県柳川市で「やさしい日本語ツーリズム」事業立ち上げ。以降やさしい日本語の社会啓発を業務で行っている。講演・メディア掲載多数。第二言語習得に関心が深く、外国人と同様に日本語を第二言語として習得する「ろう児・ろう者」への学習サポート活動も試行している。著書に『入門・やさしい日本語』(アスク出版)がある。

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