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筑摩選書

生態社会学入門

——日本の未来を考える

新たな知の考古学

日本列島の歴史の中に育まれてきた生態文化を探り、そこにグローバル化への抵抗のヒントを見出す。限界集落や地方の問題に取り組む社会学者による未来への提言。

定価

2,310

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01843-4

Cコード

0336

整理番号

0323

2026/02/16

判型

四六判

ページ数

384

解説

内容紹介

少子化と人口減少で危機に陥っている日本。この閉塞状況から抜け出すには、日本列島で暮らしてきた人々に固有の生態文化を見つめなおし、現代日本の社会病理の正体を的確に見極める必要がある。言語学や民俗学、歴史学、考古学、人類学、さらにはサブカルチャーなどを材料に、日本社会の基層にあるものを西洋との対比のなかから明らかにし、原始古代から現代・未来までをつらぬく、文化の一貫性を読み解く。国家や主権権力の本来の姿を描き出す、新たな知の考古学の試み。

目次

序 章 生態社会学で読み解く
1 本書の見取り図――日本社会を生態社会学で読み解く
2 人間生態学から生態社会学へ

第1章 むらの生態――日本の生態I
1 農と地域が見えない時代に
2 「むら」と国の密接な関係
3 「家」
4 家による次世代再生産
5 家と先祖
6 道がつなぐもの


第2章 都市の生態――日本の生態II
1 首都のまつりごと
2 壁と狼
3 古代の都城
4 邪馬台国の謎
5 女王の力
6 イチ
7 ミチ・チマタ・チカラ

第3章 くにのちから――日本の生態III
1 古墳と王権
2 前方後円墳の広がり
3 文化の広がり
4 開発する王
5 王の決定
6 王が必要となるとき
7 社会の中の王

第4章 環境と文化――生態社会学の論理
1 人間の生態学をはじめるために
2 環境とエコロジー
3 文化とは何か
4 言語について
5 文化の発し手と受け手
6 人間の環世界
7 社会の拘束・自我の創発
8 生きものの利用と制御
9 込められた意図とそのゆくえ

第5章 未来と制御――未来映画の分析から
1 技術と文明
2 映画に見る未來
3 終末の日
4 ユートピアとディストピア
5 信仰と終末観

第6章 近代の暴力――世界史の生態
1 近代社会とその前
2 農と開発がもたらす力
3 牧畜という技術
4 遊牧国家が生み出したもの
5 ヨーロッパの暴力
6 暴力のゆくえ

終 章 日本社会のゆくえ
1 社会の原理を問い直す
2 人口減少社会
3 日本社会を取り戻す

著作者プロフィール

山下祐介

( やました・ゆうすけ )

山下 祐介(やました・ゆうすけ):1969年生まれ。東京都立大学人文科学研究科教授(社会学)。九州大学助手、弘前大学准教授を経て現職。過疎高齢化、災害、環境問題などに取り組む。著書に『限界集落の真実』『東北発の震災論』『地方消滅の罠』『地域学入門』(以上、ちくま新書)、『地域学をはじめよう』『「復興」が奪う地域の未来』(岩波書店)、『「都市の正義」が地方を壊す 地方創生の隘路を抜けて』(PHP新書)など。編著に『環白神の世界 別冊太陽』(平凡社)、『被災者発の復興論』(岩波書店)。『津軽学』『白神学』にも参加。

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