理想だらけの戦時下日本
日本人は同じ過ちを繰り返す。
格差・右傾化・政治不信……戦時下の社会は現代に重なる。その時、日本人は何を考え、何を望んでいたのか? 体制側と国民側、両面織り交ぜながら真実を描く。
日中戦争中、格差の是正・政治への不信・共同体志向などが大衆の間に広がっていた。その様相はまさに現在の日本と重なる。そういったなか、戦争勝利へ向けて国民を一致団結させるために国民精神総動員運動が開始される。「日の丸を敬う」「節約した生活」「前線と心を共にする」など上からの国民運動が巻き起こった。果たしてこの運動は当時の国民の期待に沿うものだったのか。その実態はどのようなものだったのか。いままで見逃されてきた戦時下の日本社会を克明に描く。
第1章 「体を鍛えよ」といわれても
第2章 形から入る愛国
第3章 戦前昭和のメディア戦略
第4章 気分だけは戦争中
第5章 節約生活で本当に国を守れるのか?
第6章 戦争の大義はどこへいった?
第7章 ファシズム国家になれなかった日本
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