岩崎正洋
( いわさき・まさひろ )岩崎 正洋(いわさき・まさひろ):1965年生まれ。日本大学法学部教授。東海大学大学院政治学研究科修了。博士。専門は比較政治学。日本比較政治学会元会長。日本政治学会、日本選挙学会、日本公共政策学会で理事を務める。著書『比較政治学入門』(勁草書房)、『よくわかる比較政治学』(共編、ミネルヴァ書房)など。
loading...
AI、ジェンダー、ポピュリズム、パンデミック、薬物問題――
迷走する世界の課題を一望する
政治は人間のためのものであるにもかかわらず、かつては人の多様性をあまり考慮することなく論じられ、実践されていた。だが今や世界各国でジェンダーやマイノリティの存在が前提とされ、多様性を重視した制度設計や政策などが求められている。ジェンダー平等、福祉や財政をめぐる排外主義、政治の司法化、AI、パンデミックなど現代政治の諸問題に、世界各国はどう対処しているのか。各国の政治を丁寧に比較し、その根底を流れる政治の普遍性を考察していくシリーズ最終巻。
【各章・コラム執筆者】
三浦まり 上智大学法学部教授
申 琪榮 お茶の水女子大学人間文化創生科学研究科教授
馬場香織 東京大学大学院法学政治学研究科教授
西岡 晋 東北大学大学院法学研究科教授
井関竜也 東京大学社会科学研究所助教
日下 渉 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
小松志朗 山梨大学大学院総合研究部准教授
安中 進 早稲田大学社会科学総合学術院准教授
山本達也 清泉女子大学学長
左髙慎也 名古屋大学ジェンダーダイバーシティセンター特任助教
大澤 傑 愛知大学国際コミュニケーション学部准教授
小林哲郎 早稲田大学政治経済学術院教授
序章 新たな政治の課題を考えるために(岩崎正洋)
第1章 ジェンダーをめぐる政治対立――右傾化する政治と平等への希求(三浦まり)
1 ジェンダー平等をめぐる政治対立
2 日本におけるバックラッシュ
3 反ジェンダー攻勢の世界潮流
4 右傾化する政治と保守女性政治家の役割
5 ジェンダー秩序を問い直す
第2章 女性政党の可能性――女性の政治代表性を高めるもう一つの挑戦(申 琪榮)
1 女性政党とは何か、なぜ現れるのか
2 女性政党は何を代表するのか――類型と争点
3 日本の生活者ネットワーク――女性政党の日本的実践
4 女性政党の意義と展望
第3章 女性の政治参画は何を変えるのか――メキシコの事例(馬場香織)
1 女性の政治参画の比較政治学
2 実体的代表をめぐる実証研究の展開
3 メキシコにおける女性に対する暴力対策の事例
第4章 福祉国家はどこへ向かうのか――ポピュリズム時代の福祉と財政の政治(西岡 晋)
1 ポピュリズム時代の福祉国家
2 なぜ福祉は批判されるのか
3 なぜ減税は支持されるのか
4 福祉国家はどこへ向かい、どこへ向かうべきか
第5章 政治権力としての裁判所――権力分立は生き残れるか(井関竜也)
1 政治権力としての司法
2 裁判官の行動原理
3 世論と司法
4 危機に晒される司法
第6章 フィリピンにおける違法薬物と民主主義(日下 渉)
1 麻薬に依拠する民主主義
2 麻薬王の地方首長と大統領の麻薬戦争
3 麻薬をめぐって円環する民主主義
第7章 ロックダウンからの逃走(小松志朗)
1 封鎖する国、しない国
2 感染症対策のパラダイム転換
3 ロックダウンの国際比較
4 コロナ後の感染症対策
第8章 政治体制の差異がパンデミック対策にもたらす影響(安中 進)
1 民主主義国家と権威主義国家
2 政治体制とコロナ死者数
3 政治的動機とデータ操作
4 民主主義国家日本のコロナ
第9章 AIは民主主義をどう変えようとしているのか(山本達也)
1 AIが揺さぶる民主主義社会の基盤
2 情報空間の変容と揺さぶられる民主主義への信頼
3 公共圏と「共有された現実」
4 AI倫理へのアプローチ
第10章 電子投票は復活するのか(岩崎正洋)
1 変わる選挙・代わる民主主義
2 電子投票とは何か
3 電子投票の実態と課題
4 電子投票とネット投票
コラム1 ジェンダー主流化の観点から議会を変革する(左髙慎也)
コラム2 LGBTをめぐる政治(日下 渉)
コラム3 福祉国家の「三つの世界」への招待(西岡 晋)
コラム4 難民の移動ルート(小松志朗)
コラム5 デジタル権威主義における統治とリーダーシップ(大澤 傑)
コラム6 SNS時代の世論操作(小林哲郎)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。