はじめに――あらゆる要素が詰まった戦争
Ⅰ 環境形成
第1章 戦争への道
1 領有権問題の起源
2 国際社会と外交交渉
3 英国の状況――衰退の只中で
4 アルゼンチンの国内事情――軍事独裁と経済危機
5 アルゼンチンの戦争準備――一九四〇年代からアズール作戦まで
6 島民の立場
7 南ジョージア島事件
8 開戦前夜
9 本章のまとめ――戦争はどのように「不可避」になったのか
第2章 開戦と初動
1 アルゼンチン軍編成と作戦準備
2 一九八二年四月二日の上陸作戦
3 アルゼンチンの勝利宣言と国内反応
4 英国政府の危機対応
5 機動部隊派遣
6 コーポレート作戦の指揮・統制(C2)
7 国際社会の反応
8 両国の初期戦略と見通し
9 機動部隊の航海――前進基地アセンション島と長期航海
10 本章のまとめ――開戦はどのように「現実」になったのか
Ⅱ 攻撃
第3章 制海権を巡る戦い
1 南ジョージア島奪還
2 潜水艦の投入と抑止力
3 ジェネラル・ベルグラノ撃沈
4 守護神シーハリアー――滑走路がなくても飛べる戦闘機
5 アルゼンチン空軍の攻撃と英国の被害
6 ロジスティクスをめぐる攻防
7 防空・制海のバランス
8 制海権確立の意義
9 本章のまとめ――制海権とは「戦争を動かす行動の自由」の確保である
第4章 制空権を巡る戦い
1 アルゼンチン空軍の戦力と戦術
2 シーハリアーの防空任務
3 初期の航空戦と「メイデイの空戦」
4 ブラック・バック作戦――バルカン爆撃機の遠征
5 エグゾセとシェフィールドの悲劇――「低空・高速・自律誘導」という新しい恐怖
6 アルゼンチン空軍の波状攻撃と不発の皮肉
7 英国艦隊の防御網の限界――装備・整備・電子戦・人間
8 シーハリアーの多任務化とロジスティクスの課題――空の戦いは「補給」と直結する
9 制空権の不完全性と勝敗を分けた消耗の帰結
10 本章のまとめ――制空なき戦いの帰結
第5章 上陸作戦――サン・カルロス湾
1 上陸地点決定の背景
2 上陸部隊の編成と任務分担
3 サン・カルロス湾の戦い(ブラッディ・サタデー)
4 地上戦力の展開とロジスティクス
5 アルゼンチン軍の防御態勢
6 夜間行軍と接触戦闘
7 特殊部隊が整えた上陸前夜
8 アルゼンチン空軍の消耗と転換点
9 政治的・戦略的意味
10 本章のまとめ――不完全な制空の下で橋頭堡を築く
第6章 スタンリーへの道――陸戦の展開と試練
1 ダーウィン=グース・グリーンの戦い(一九八二年五月二八日)
2 前進の困難――外交、行軍とロジスティクス(一九八二年五月末~六月上旬)
3 マウント・ケントをめぐる戦闘
4 マウント・ロングドンの戦い――第一夜の激闘
5 ツー・シスターズとマウント・ハリエット――同時夜襲の展開
6 包囲の形成――六月一二日から一三日へ
7 ワイヤレス・リッジ――最後の背骨
8 スタンリーへの進撃――包囲の完成
9 本章のまとめ――連続戦としての陸戦とその帰結
Ⅲ 回復
第7章 スタンリー陥落と停戦
1 降伏の決断
2 降伏交渉
3 兵士達の反応、島民達の反応
4 首都スタンリーの解放
5 停戦と戦争の終結――両軍の状況
6 本章のまとめ――「終結」を成立させた条件
第8章 戦争の帰結と教訓
1 政治的帰結
2 国際的な影響
3 島民社会の変化
4 軍事的成果と損失
5 軍事的教訓
6 指導者と意思決定――英国軍指揮官たちの判断
7 現代への教訓
おわりに――フォークランド戦争の意味
英国海兵隊旅団長 特別インタビュー
フォークランド戦争の真相/ジュリアン・トンプソン(聞き手 北川敬三)
あとがき
主要参考文献
フォークランド戦争関連年表