定家明月記私抄
美の使徒藤原定家の厖大な日記『明月記』を読みとき、大乱世の相貌と詩人の実像を生き生きと描く名著。本篇は定家一九歳から四八歳までの記。
紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ―源平争闘し、群盗放火横行し、天変地異また頻発した、平安末期から鎌倉初期の大動乱の世に、妖艶な「夢の浮橋」を架けた藤原定家。彼の五十六年にわたる、難解にして厖大な漢文日記『明月記』をしなやかに読み解き、美の使徒定家を、乱世に生きる二流貴族としての苦渋に満ちた実生活者像と重ねてとらえつつ、この転換期の時代の異様な風貌を浮彫りにする名著。本篇は定家四十八歳まで。
序の記
明月蒼然、定家十九歳
俄ニ遷都ノ聞エアリ
仏法王法滅尽
初学百首
明月記欠
堀河院題百首
西行との出会
花も紅葉もなかりけり
後白河法皇死〔ほか〕
2017.5.22 Kero
良い本に出会いました。
今まで百人一首や文学史の教科書で「文字」としてしか知らなかった名前が、突然、生身のヒトとして動き始める感じです。
「定家さん、いつの世も宮仕えは辛いですね。」と言ってあげたくなります。
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