〈象徴形式〉としての遠近法

エルヴィン・パノフスキー 著 , 木田 元 監訳 , 川戸 れい子 翻訳 , 上村 清雄 翻訳

空間感の精神史

透視図法は視覚とは必ずしも一致しない。それはいわばシンボル的な形式なのだ――。世界表象のシステムから解き明かされる、人間の精神史。

〈象徴形式〉としての遠近法
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,100円(税込)
  • Cコード:0170
  • 整理番号:ハ-19-4
  • 刊行日: 2009/02/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-09168-0
  • JANコード:9784480091680
エルヴィン・パノフスキー
エルヴィン・パノフスキー

パノフスキー,エルヴィン

1892-1968年。ドイツ・ハノーヴァー生れ。1926年よりハンブルグ大学に在職、ヴァールブルグ研究所との交流をもち、図像解釈学(イコノロジー)の手法を用い、広範な分野において文化史的美術研究を進める。1931年より渡米、ニューヨーク大学、プリンストン大学、ハーバード大学などで教鞭をとる。

木田 元
木田 元

キダ ゲン

1928年生まれ。中央大学名誉教授。ハイデガー、メルロ=ポンティを中心とした現代哲学が専門。著書に『現象学』『ハイデガーの思想』『反哲学入門』等。

川戸 れい子
川戸 れい子

カワド レイコ

1951年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部教授。

上村 清雄
上村 清雄

ウエムラ キヨオ

1952年生まれ。千葉大学文学部准教授。

この本の内容

今日ではほとんど自明なもののように受け止められている透視図法。それは、完全に合理的な空間=無限で連続的な等質的空間を表現するために編み出されたものであり、人間の直接的経験・知覚の原理とは必ずしも一致するものではない。あくまで、ある時代の精神が求めたシンボル的な制度、教義的な形式だったのである。古代の曲面遠近法、ルネサンス期の平面遠近法の成立、近代以降の多様な展開を追いながら、時代の空間観・世界観を、広く人間の精神史と対応させて捉える。美術史・認知科学・建築論など、幅広い分野において今日いっそう参照される記念碑的論考。

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