考古学と古代史のあいだ
古代国家形成の軌跡
巨大古墳、倭国、卑弥呼。多くの謎につつまれた古代。考古学と古代史学の交差する視点からその謎を解明するスリリングな論考。
【解説: 森下章司 】
多くの謎につつまれた日本の古代。三世紀中葉から出現した大小さまざまな古墳とその全国的展開。東アジア世界のなかで他に例を見ない巨大古墳が造られたのはなぜか。倭国はいつどのようにして成立したのか。邪馬台国はどこにあったのか、卑弥呼とは何者なのか。遺跡・遺物を資料とする考古学と、文献史料を素材とする古代史学の交差する視点から、その謎を解明するスリリングな論考。ともすれば寡黙な考古資料と、ときとして雄弁な文献史料、双方の方法・立場を徹底したところで、二つの学問を協業させる。ここに、はじめて見えてきた日本古代の国家と文化の形成の軌跡。
序章 考古学と古代史のあいだをさまよう
第1章 『魏志』倭人伝と考古学
第2章 ヤマト政権の成立
第3章 記・紀の王統譜は信じられるか
第4章 稲荷山鉄剣と江田船山大刀
終章 倭国の文明化と古代国家の形成
2011.2.12 ばい
新たな刺激
かなり以前に購入した書籍でした。最近、中日新聞夕刊に大塚初重先生の天皇陵古墳に関する連載が掲載されました。そこで本書を読み返してみました。関東と関西の研究者の相違が大胆に書かれていたり、継体陵の問題など、また新たな刺激をもって読むことができました。
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