増補 魔都上海 ─日本知識人の「近代」体験

劉 建輝

その爛熟と流転の軌跡

摩天楼、租界、アヘン。近代日本が耽溺し利用し侵略した街。驚異的発展の後なお郷愁をかき立ててやまない上海の歴史の魔力に迫る。
【解説: 海野弘 】

増補 魔都上海 ─日本知識人の「近代」体験
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0122
  • 整理番号:リ-6-1
  • 刊行日: 2010/08/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:320
  • ISBN:978-4-480-09312-7
  • JANコード:9784480093127
劉 建輝
劉 建輝

リュウ ケンキ

1961年、中国遼寧省生まれ。遼寧大学卒業後、神戸大学大学院博士課程修了。北京大学比較文学・比較文化研究所助教授を経て、現在、国際日本文化研究センター准教授。日中比較文学・文化専攻。著書に『帰朝者・荷風』(93年、明治書院)などがある。

この本の内容

かつて東洋一の繁栄を誇り、モダンの代名詞となった都市、上海。本書ではその誕生から発展、絶頂期の爛熟、日本軍占領による「解体」にいたる歴史を、日本との関わりを中心に丹念に繙いていく。幕府使節が欧米諸国へ向かう経由地となり、谷崎潤一郎や芥川龍之介等の文学作品の舞台となり、やがて日本軍の大陸進出によって戦場となった上海。外灘に摩天楼が聳えたつ国際金融都市、茶館に娼婦やアヘン中毒者がたむろする退廃都市、租界を擁するコスモポリタン都市…。その刻々の貌に、日本人の憧れをかきたてつづけた魔力を探る。文庫化にあたり「魔都」のその後の軌跡を増補。

この本の目次

プロローグ 二つの「上海」
第1章 サムライたちの上海
第2章 東アジア情報ネットワークの誕生
第3章 日本の開国と上海
第4章 「ロマン」にかき立てられた明治人
第5章 魔都に耽溺した大正作家たち
第6章 「摩登都市」と昭和
エピローグ 上海からみた日本
補論 上海ビッグバン―魔都、その後

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