「科学者の社会的責任」についての覚え書
最悪の事態を
なぜ防げなかったのか
核兵器・原子力発電という「絶対悪」を生み出した科学技術への無批判な信奉を、思想家の立場からきびしく問う、著者絶筆の警世の書。
【解説: 島薗進 】
科学の発展は我々の暮らしを豊かにし、人類が解決しえなかった多くの問題を解決してきた。しかしそれは同時に、科学では解決できない新たな問題を生み出す歴史でもあった。著者はその最たるものとして原子力をあげ、望ましい科学のあり方について思索を進めていく。本書は、戦争を否定し平和を希求する科学者の集まり、パグウォッシュ会議の開催に触発されて書かれたもの。だが、会議の姿勢は評価しつつも、科学の発展そのものが文明や人類を破壊しうるという認識が科学者の側には足らないと厳しく指摘する。二十世紀を代表する批評家が最後の力を振りしぼって遺した警世の書。
「科学者の社会的責任」についての覚え書
An Essay
あとがき(臼井吉見)
本稿執筆のための文献
『朴の木』改版にあたって
私の念願
解説 人間の顔を持った科学へ(島薗進)
2012.1.14 TY
福島原発の事故を契機の刊行なのかもしれませんが、今回文庫におさめられ読むことができるようになったことを大変ありがたく思います。かつてのような文庫版全集の企画はどうしてこの頃はあまりないのでしょうか?選んで文庫化していただくこと、また新しい編集によって本が再びよみがえってくるのも嬉しいですが、一方で、その著作のほとんどを、できれば「手軽」に読むことができればといつも願っております。
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