新・自然科学としての言語学 ─生成文法とは何か

福井 直樹

生成言語学のこれまでとこれから

気鋭の文法学者によるチョムスキーの生成文法解説書。文庫化にあたり旧著を大幅に増補改訂し、付録として黒田成幸の論考「数学と生成文法」を収録。

新・自然科学としての言語学 ─生成文法とは何か
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,540円(税込)
  • Cコード:0180
  • 整理番号:フ-34-1
  • 刊行日: 2012/12/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:368
  • ISBN:978-4-480-09496-4
  • JANコード:9784480094964
福井 直樹
福井 直樹

フクイ ナオキ

1955年、東京都生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)言語学・哲学科大学院でPh. D.取得。カリフォルニア大学アーバイン校教授等を経て、現在、上智大学教授。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)招聘研究員、Japan Foundation Fellow(東京大学)、ハーバード大学客員教授等も歴任。専門は理論言語学、認知科学。著書にTheory of Projection in Syntax (CSLI, Stanford), Formal Japanese Syntax and Universal Grammar(編著、Elsevier),Theoretical Comparative Syntax(Routledge Leading Linguists Series)、訳書に『生成文法の企て』(共訳、岩波現代文庫)、『チョムスキー言語基礎論集』(編訳、岩波書店)などがある。

この本の内容

日本ではしばしば「言語学は文科系の学問」と見なされる。言語は人間の本質を担うものであり、それゆえ、近代科学が生まれるはるか以前からその研究は行われてきた。しかし、20世紀最大の言語学者チョムスキーの提唱する生成文法はあくまで近代科学の方法を用いた“自然科学”であり、生成文法を学ぶにはその点の自覚が不可欠である、と著者は言う。生成文法とはどのようなものなのか、そして言語学研究はどこへ向かうのか。言語学入門としてはもちろん、「自然科学とは何か」という問いに向き合う科学論としても興味深い、第一人者による論考集。旧著を大幅に増補・改訂し、新たに付録として黒田成幸氏の論考「数学と生成文法」を収録。

この本の目次

第1章 自然科学としての言語学―生成文法理論とそれを取り巻く知的状況について
第2章 生成文法の目標と方法
第3章 極小モデルの展開―言語の説明理論をめざして
第4章 言語の普遍性と多様性
第5章 日本の理論言語学―教育と研究
第6章 現代言語学の学際性
第7章 言語の基本演算を巡る覚え書
付録 黒田成幸「数学と生成文法」

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