「お客様」がやかましい

森 真一

あなたは大丈夫?

現代の日本社会は「お客様=神様」として扱うが、客の不満はゼロになるどころか欲求は増大し、拝金主義や暴力にもつながっていく。「お客様」社会の問題点を考える。

「お客様」がやかましい
  • シリーズ:ちくまプリマー新書
  • 858円(税込)
  • Cコード:0236
  • 整理番号:131
  • 刊行日: 2010/02/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:192
  • ISBN:978-4-480-68831-6
  • JANコード:9784480688316
森 真一
森 真一

モリ シンイチ

1962年生まれ。神戸市外国語大学卒業後、関西学院大学社会学部卒業。同大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、皇學館大学文学部コミュニケーション学科教授。専門は、理論社会学、現代社会論、消費社会論。現在は、日本の消費社会を「お客様」社会と捉える研究に挑戦している。「お客様」社会化が接客業の領域を越えて、医療・教育・介護・娯楽の領域にまで広がっていること、およびそれがもたらす暴力などの問題を分析中である。著書に、単著として『自己コントロールの檻──感情マネジメント社会の現実』(講談社選書メチエ)、『日本はなぜ諍いの多い国になったのか──「マナー神経症」の時代』(中公新書ラクレ)、共著として『変身の社会学』(世界思想社)、『常識の社会心理』(北大路書房)、『現代文化の社会学入門』(ミネルヴァ書房)などがある。

この本の内容

現代の日本社会は「お客様=神様」として扱うが、客の不満はゼロになるどころか、不満は増大し、自主性の欠如や拝金主義、暴力につながっていく。「お客様」社会の問題点と脱却法を考える。

この本の目次

第1章 「お客様」社会先進国ニッポン(消費者社会としての日本社会
「お客様」社会としての日本社会
広がる「お客様」化
「お客様」になれば認めてもらえる)
第2章 「お客様」による暴力はなぜ増える?(「お客様」社会は問題か?
「お客様」は「荒ぶる神様」
「お客様」が暴力的になる理由)
第3章 客を客とも思わない店員―労働者から誇りを奪う「お客様」社会(「お客様」社会の逆説
スーパーと職人
スーパー、職人、マニュアル
失礼なバイト店員が増えた理由
失礼な職人的店員が増えた理由)
第4章 教育の「お客様」社会化は、学ぶひとを不幸にする(学校教育の「お客様」社会化
「お客様」社会化した大学の現状
「お客様」社会化した大学の問題点
学校教育の「お客様」社会化マッチポンプ)
第5章 「お客様」意識からの脱却(不満排除システム
不満排除の逆説的帰結
せいぜい「お客さん」)

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可