テクストはまちがわない ─小説と読者の仕事

石原 千秋

読者は小説を読むとき常に解釈をしている。が、目の前の本文は動かぬテクストとしてあり、もはや作者はいない。漱石からばななまで、縦横無尽な構造分析の試み。

テクストはまちがわない ─小説と読者の仕事
  • シリーズ:単行本
  • 4,730円(税込)
  • Cコード:0090
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2004/03/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:A5判
  • ページ数:400
  • ISBN:4-480-82354-9
  • JANコード:9784480823540
石原 千秋
石原 千秋

イシハラ チアキ

一九五五年東京都生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程後期中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学教授を経て、現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は日本近代文学。夏目漱石から村上春樹までテクスト分析による斬新な読解を提供しつつ、国語教育への問題提起も果敢に行っている。著書に『漱石と三人の読者』(講談社現代新書)、『漱石はどう読まれてきたか』『秘伝中学入試国語読解法』(いずれも新潮選書)、『謎とき 村上春樹』(光文社新書)、『『こころ』大人になれなかった先生』(みすず書房)、『読者はどこにいるのか』(河出ブックス)、『小説入門のための高校入試国語』(NHKブックス)、『教養としての大学受験国語』『大学受験のための小説講義』『国語教科書の思想』『国語教科書の中の「日本」』『大学生の論文執筆法』(いずれもちくま新書)ほか。

この本の内容

近代文学研究のフィールドでは、「作者」に死が宣告され、「テクスト」という考え方が受け入れられて久しい。本書では「テクスト」それ自身を徹底して読み込むことで「読者」の位置を炙りだす。漱石、芥川、太宰から村上春樹、吉本ばななまで、縦横無尽に構造分析を試みる「文学テクスト論」の最前線。

この本の目次

小説とは何か(テクストはまちがわない
『こゝろ』論の彼方へ ほか)
構造分析の試み(語り手と情報―芥川龍之介『羅生門』
宙吊りの部屋―江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』・龍膽寺雄『アパアトと女と僕と』 ほか)
小説の中の家族(家―見えないシステム
漱石テクストの中の女性たち ほか)
この本の余白に(論争家としての柄谷行人
構造と批評)

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