道徳を問いなおす ─リベラリズムと教育のゆくえ

河野 哲也

サンデルの哲学に、
欠けているもの

ひとりで生きることが困難なこの時代、他者と共に生きるための倫理が必要となる。「正義」「善悪」「権利」とは何か? いま、求められる「道徳」を提言する。

道徳を問いなおす ─リベラリズムと教育のゆくえ
  • シリーズ:ちくま新書
  • 858円(税込)
  • Cコード:0212
  • 整理番号:893
  • 刊行日: 2011/03/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:256
  • ISBN:978-4-480-06595-7
  • JANコード:9784480065957
河野 哲也
河野 哲也

コウノ テツヤ

一九六三年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。玉川大学文学部准教授などを経て、立教大学文学部教育学科教授。専門は、哲学・倫理学。哲学を用いて、環境・倫理・身体に関して思考を拡げる。著書に『善悪は実在するか──アフォーダンスの倫理学』『意識は実在しない──心・知覚・自由』(以上、講談社選書メチエ)『「心」はからだの外にある──「エコロジカルな私」の哲学』(NHKブックス)『道徳を問いなおす──リベラリズムと教育のゆくえ』(ちくま新書)他。

推薦のことば

本当は恐ろしい日本の道徳 /河野哲也

[全文を読む]

この本の内容

「人に親切にしろ」「故郷を愛せよ」「社会のマナーは守ろう」。学校の道徳の時間に教えられてきたのは、このような徳育でしかなく、こういった言葉はもう十分、聞き飽きた。では、いまの時代・社会にフィットした道徳とは何か?また、それをどのようにして、子どもたちに教えたらよいのか?本書では、様々な倫理学の知見を掘り下げながら、哲学的にその本質に迫っていく。ひとりでは生き延びることができない時代に、他者と共に生きるための道徳が求められる。

この本の目次

序章 これまでの「道徳」(和辻の日本人批判
日本の道徳的問題 ほか)
第1章 道徳を語る準備―リベラリズムと教育(人権という中核
悪を禁ずる力 ほか)
第2章 共に生きるための「道徳」(子どもに学ぶ義務があるか
シチズンシップの必要性 ほか)
第3章 他者を知り、共感するために―エコロジカル・ケイパビリティ・アプローチ(功利主義と義務論
コールバーグの道徳発達理論 ほか)
第4章 道徳には哲学が効く(哲学がもつ批判的思考
意味をつなぐために ほか)

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