アレント入門
なぜドイツ人の道徳観は崩壊したのか、従来の自分を失わなかったのは誰か、全体主義に対峙し続けたハンナ・アレントの思索の本質。
ユダヤ人として生まれ、生涯を賭してナチス体制に代表される全体主義と対峙した思想家ハンナ・アレント。その思考の源泉を、ナショナリズムや公共性の問題から検証し、『全体主義の起源』、『人間の条件』、『イェルサレムのアイヒマン』などの代表作に跡づける。その思考は、今なお全体主義的な体制を経験している私たち自身の現在を考えるための重要な手掛かりになるに違いない。
序章 インタビュー「何が残った?母語が残った」とアレント
第1章 国民のヒトラー幻想―『全体主義の起源』を読む(ドイツにおける道徳規範の崩壊
国民国家と少数民族の存在―歴史的な側面から
少数民族と難民問題―政治的な側面から
孤独の問題―心理学的な側面から)
第2章 公的な領域の意味と市民―『人間の条件』を読む(人間の活動と公的な領域の意味
社会の誕生
「現われの空間」における活動としての演劇と権力の概念
西洋哲学の伝統と社会)
第3章 悪の凡庸さ―『イェルサレムのアイヒマン』を読む(アイヒマン裁判
アイヒマンの罪)
第4章 悪の道徳的な考察(悪の凡庸さと思考の欠如
プラトンの『国家』と『ゴルギアス』における正義論の枠組
カントの共通感覚の理論と道徳性)
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