重力と恩寵 ─シモーヌ・ヴェイユ『カイエ』抄

シモーヌ・ヴェーユ 著 , シモーヌ・ヴェイユ 著 , 田辺 保 翻訳

「重力」に似たものからどうして免れればよいのか…ただ「恩寵」によって。苛烈な自己無化への意志に貫れた、独自の思索の断想集。ティボン編。

重力と恩寵 ─シモーヌ・ヴェイユ『カイエ』抄
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:ウ-5-1
  • 刊行日: 1995/12/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:384
  • ISBN:4-480-08242-5
  • JANコード:9784480082428
シモーヌ・ヴェイユ
シモーヌ・ヴェイユ

ヴェイユ,シモーヌ

1909−43年。フランスの実存的思想家。ユダヤ系医師の家に生まれ、高等師範学校卒業後、高等中学校の哲学教師となる。34年から1年間アルストム、ルノー等の工場で労働、『工場日記』を遺す。スペイン内戦では人民戦線側で戦う。38年ソレムの修道院で「キリストの受難」の思想を学ぶ。40年のパリ陥落後マルセイユでペラン神父らと親交。42年、アメリカに亡命するも、自由フランス政府で働くべくロンドンに渡り客死。著書に『根をもつこと』『重力と恩寵』『ヴェイユの哲学講義』などがある。

田辺 保
田辺 保

タナベ タモツ

田辺 保(たなべ・たもつ):1930‐2008年。岡山大学教授、大阪市立大学教授などを歴任。専攻、フランス文学。

この本の内容

「重力」に似たものから、どうして免れればよいのか。―ただ「愚寵」によって、である。「恩寵は満たすものである。だが、恩寵をむかえ入れる真空のあるところにしかはって行けない」「そのまえに、すべてをもぎ取られることが必要である。何かしら絶望的なことが生じなければならない」。真空状態にまで、すべてをはぎ取られて神を待つ。苛烈な自己無化への志意に貫かれた独自の思索と、自らに妥協をゆるさぬ実践行為で知られる著者が、1940年から42年、大戦下に流浪の地マルセイユで書きとめた断想集。死後、ノート(カイエ)の形で残されていた思索群を、G・ティボンが編集して世に問い、大反響を巻き起こしたヴェイユの処女作品集。

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