精神現象学 上
人間精神が、対象の知覚という低次の段階から「絶対知」へと至るまでの壮大な遍歴を描いた不朽の名著。平明かつ流麗な文体による決定版新訳。
感覚的経験という最も身近な段階から、数知れぬ弁証法的過程を経て、最高次の「絶対知」へと至るまで―。精神のこの遍歴を壮大なスケールで描き出し、哲学史上、この上なく難解かつ極めて重要な書物として、不動の地位を築いてきた『精神現象学』。我が国でも数多くの翻訳がなされてきたが、本書は、流麗ながら、かつてない平明な訳文により、ヘーゲルの晦渋な世界へと読者をやさしく誘う。同時に、主要な版すべてを照合しつつ訳出された本書は、それら四つの原典との頁対応も示し、原文を参照する一助となす。今後のヘーゲル読解に必携の画期的翻訳、文庫オリジナルでついに刊行。
A 意識(感覚的確信、あるいは「このもの」と「思いなし」
知覚、あるいは事物と錯覚
力と悟性、現象と超感覚的世界)
B 自己意識(自己自身であるという確信の真なるありかた)
C(AA) 理性(理性の確信と真理)
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