歓待について ─パリ講義の記録

ジャック・デリダ 著 , アンヌ・デュフールマンテル 著 , 廣瀬 浩司 翻訳

異邦人=他者を迎え入れることはどこまで可能か? ギリシャ悲劇、クロソウスキーなどを経由し、この喫緊の問いにひそむ歓待の(不)可能性に挑む。

歓待について ─パリ講義の記録
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,100円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:テ-2-8
  • 刊行日: 2018/01/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:208
  • ISBN:978-4-480-09836-8
  • JANコード:9784480098368
ジャック・デリダ
ジャック・デリダ

デリダ,ジャック

1930-2004年。仏領アルジェリア生まれ。エコール・ノルマル・シュペリウール卒業。西洋形而上学のロゴス中心主義に対する脱構築を唱え、文学、芸術、言語学、政治哲学、歴史学など多くの分野に多大な影響を与えた。著書に『声と現象』『グラマトロジーについて』『エクリチュールと差異』『ヴェール』(シクスーとの共著)『獣と主権者1・2』ほか多数。

アンヌ・デュフールマンテル
アンヌ・デュフールマンテル

デュフールマンテル,アンヌ

1964−2017年。フランスの哲学者・精神分析家。著書に『母の野蛮』『リスクをたたえて』などがある。

廣瀬 浩司
廣瀬 浩司

ヒロセ コウジ

1963年生まれ。筑波大学人文社会系教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。パリ第1大学博士(哲学)。著書に『後期フーコー』『デリダ――きたるべき痕跡の記憶』などが、訳書に『ミシェル・フーコー講義集成9 生者たちの統治』などがある。

この本の内容

移民や難民の受け入れはどこまで可能か。何の留保や制約もなしに、異邦人=他者を歓迎するなど可能なのか。今日さらに切迫したものとなったこの問いにデリダが挑む。現代では、よそからやってきた他者を「私」の空間へ招き入れるという古典的な歓待の構図が崩壊しつつある。こうした歓待する側の自己意識や権力を前提とした条件付きの歓待に対し、デリダはプラトン、ギリシャ悲劇などを参照しつつ、無条件の歓待の諸相へと目を向ける。この遡行が揺さぶるのはヨーロッパを基礎づけてきた歓待の精神そのものであり、その根源的な(不)可能性にほかならない―。後期デリダ入門にも好適の一冊。

この本の目次

招待(アンヌ・デュフールマンテル)
異邦人の問い:異邦人から来た問い
歓待の歩み=歓待はない

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可