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筑摩選書

デジタル化時代の「人間の条件」

——ディストピアをいかに回避するか?

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01741-3

Cコード

0336

整理番号

222

2021/11/15

判型

四六判

ページ数

256

解説

内容紹介

スマホやSNSの普及・拡大、ビッグデータ、AIなど、デジタル化の流れが止まらない。私たちの生活は、もはやデジタル化によって条件づけられていると言っていい。こうした中で、デジタル化はこの社会に、そして私たちの生に、いかなる影響を及ぼしている/いくのかを、経済、法、ライフルタイルに照準して探究。具体的には、AIや機械による労働の代替、プラットフォーム企業による個人の生データの「搾取」、自由時間の増大と新たな分断・二極化の進行などが取り上げられ、検証される。その際、ロックやマルクス、ロールズなどの他、アレントの思想、わけても主著の一つ『人間の条件』が参照され、最終章では、デジタル化時代の「人間の条件」が提示される。(1)退避性条件:人間は「活動」から直ちに退出することができる、(2)対等復帰条件:一度退出した「活動」に、対等な立場でいつでも復帰できる――の2つである。中堅4人の社会学者がGoogle ドキュメントを活用し、全ての章にわたって意見交換をし、修正し合うことで完成させた意欲作である。




目次

はじめに―デジタル化していく社会のなかで
第1章 デジタル化する世界を生きる
第2章 デジタル化と経済
第3章 デジタル化と法制度
第4章 デジタル化と不平等
第5章 デジタル化と余暇
第6章 デジタル化時代の倫理
巻末補足「日々の暮らしの価値観・行動に関するオンライン調査」の概要

著作者プロフィール

加藤晋

( かとう・すすむ )

1981年生まれ。東京大学社会科学研究所准教授。厚生経済学、公共経済学、平等論を専攻。著書にRationality and Operators(Springer)等。

伊藤亜聖

( いとう・あせい )

1984年生まれ。東京大学社会科学研究所准教授。中国経済論を専攻。著書に『現代中国の産業集積』(名古屋大学出版会)、『デジタル化する新興国』(中公新書)等。

石田賢示

( いしだ・けんじ)

1985年生まれ。東京大学社会科学研究所准教授。社会階層論、経済社会学を専攻。著書に『人生の歩みを追跡する』(分担執筆、勁草書房)、『教育とキャリア』(分担執筆、勁草書房)等。 

飯田高

( いいだ・たかし)

1976年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。法社会学、法と経済学を専攻。著書に『法と社会科学をつなぐ』(有斐閣)、『現場からみる障害者の雇用と就労』(共著、弘文堂)等。 

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