中庸民主主義 ─ミーノクラシーの政治思想
儒学とギリシア哲学に共通する中庸の政治哲学を現代に活かすべく「中庸民主主義」を提唱。元駐日韓国大使の政治学者が、分断の進む世界を変革する方策を考える。
孔子・孟子、そしてプラトンとアリストテレスは同時並行的に「中庸の正義」を政治哲学として唱えていた。洋の東西において人類は中庸こそ徳であるとしていたのだ。左右のポピュリズムで分断された現実政治に翻弄される現代の我々に必要なのは、この「中庸」という、哲学的に鍛え上げられてきた倫理的・政治的規範である。日本の大学に学び、駐日韓国大使も務めた現代韓国を代表する知性が「中庸民主主義(meanocracy)」を提唱。世界の人々が「よき生」のための政治を取り戻す道を考察する。
第1章 なぜ中庸政治なのか(問題意識と方法
中庸の概念)
第2章 古代中国の儒教政治思想と中庸(孔子の仁と中庸
孟子の仁義と中庸 ほか)
第3章 古代ギリシアのポリス政治思想と中庸(プラトンの正義、中庸、法
アリストテレスの中庸と政治体制)
終章 中庸と平和の政治体制(政治的判断の方法
政治指導者の資質 ほか)
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