架空のアメリカ詩人の長詩「青白い炎」と、その友人で狂人(?)の大学教授が施す長い「註釈」とが形づくる、奇想天外な20世紀実験小説の傑作。

青白い炎
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 1,540円(税込)
  • Cコード:0197
  • 整理番号:な-10-2
  • 刊行日: 2003/11/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:544
  • ISBN:4-480-03881-7
  • JANコード:9784480038814
富士川 義之
富士川 義之

フジカワ ヨシユキ

1938年生まれ。英文学者、文芸批評家。都立大学助教授、東京大学教授、駒沢大学教授を歴任。『風景の詩学』『ある文人学者の肖像』(読売文学賞受賞)などの著書のほか、文学作品から音楽、美術まで幅広い翻訳活動でも知られる。

この本の内容

ジョン・フランシス・シェイド(1898‐1959)は、架空の詩人だ。その詩人の999行からなる長大な瞑想詩『青白い炎』を本文に掲げ、序文と注釈と索引を付して、研究書の体裁を整えるのは、これまた架空の人物、キンボート。彼は詩人の隣人でもあり、ロシア文学の教授でもあるのだが、実は狂人?…。彼の施す長大な注釈からはサスペンスが横溢。これは一体また何という注釈だろう!二つの異質なエクリチュールを配することで、合わせ鏡の迷宮にも似た不思議な文学空間の現出に成功、読者を唖然とさせた、ナボコフ円熟期の実験小説の傑作。

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