江戸村方騒動顛末記

高橋 敏

江戸後期、彦根藩世田谷領宇奈根村では五〇年、三代にわたって村方騒動が繰り広げられた。古文書を読み解き「ものをいう百姓」たちの実像を浮き彫りにする。

江戸村方騒動顛末記
  • シリーズ:ちくま新書
  • 748円(税込)
  • Cコード:0221
  • 整理番号:313
  • 刊行日: 2001/10/18
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:208
  • ISBN:4-480-05913-X
  • JANコード:9784480059130
高橋 敏
高橋 敏

タカハシ サトシ

1940年静岡県生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。群馬大学教育学部教授、国立歴史民俗博物館教授、総合研究大学院大学教授を歴任。文学博士。専門は近世教育・社会史、アウトロー研究。著書:『日本民衆教育史研究』(未来社)、『国定忠治の時代』(ちくま文庫)、『江戸の教育力』(ちくま新書)、『江戸の訴訟』『清水次郎長』『一茶の相続争い』(岩波新書)、『清水次郎長と幕末維新』(岩波書店)、『幕末狂乱』(朝日選書)他多数。

この本の内容

文政11年(1828)、彦根藩世田谷領宇奈根村の百姓たちは、一路江戸中枢を目指していた。領主井伊家上屋敷、隣屋敷、さらには寺社奉行、大目付を次々襲い、評定所に箱訴、名主・村役人の不正と藩の扱いの不備を訴える越訴を敢行した。江戸から三里半、暴れ河多摩川の「川除御普請」(公共工事)で潤う村・宇奈根には、読み書き算用に長じ、江戸の事情をよく知る「ものをいう百姓」が多数育っていたのである。50年、三代にわたる騒動の結末ははたしていかに…。古文書を読み解き、幕末の世田谷と江戸を舞台に生きた人々の実像を掘り起こし、時代と社会を緻密かつ大胆に描く、新しい江戸時代史の誕生。

この本の目次

序 江戸市中を騒がす越訴
第1章 世田谷宇奈根村の村方騒動(村方騒動の勃発
騒動の仕切り直し ほか)
第2章 大江戸と世田谷(宇奈根村と多摩川
宇奈根村百姓源右衛門 ほか)
第3章 三度の村方騒動(名主のいない村
騒動の再燃―分村運動の展開 ほか)

読者の感想

2016.6.13 八王子市在住・片山

《宇奈根村》の事で、調査研究をしている者です。
〈世田谷郷土資料館〉で、資料館の資料・文書を閲覧しております。「江戸村方騒動・顛末記」を購入して、読んでみると、《今までの資料で得られなかった事》が見えてきました。


著作者・高橋敏氏の執筆力(資料・情報収集力)に感謝したいと思います。

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可