<狐>が選んだ入門書

山村 修

入門書こそ究極の読みものである。高名な書評子<狐>が、「言葉」「古典文芸」「歴史」「思想史」「美術」の各分野から五点ずつ選び、深くて意外性に満ちた世界を説き明かす。

<狐>が選んだ入門書
  • シリーズ:ちくま新書
  • 792円(税込)
  • Cコード:0290
  • 整理番号:607
  • 刊行日: 2006/07/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:4-480-06304-8
  • JANコード:9784480063045
山村 修
山村 修

ヤマムラ オサム

1950年生れ。慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。青山学院大学図書館司書の傍ら、〈狐〉のペンネームで1981年2月から2003年7月まで1188本の書評を日刊ゲンダイに発表。主な著書に『狐の書評』(本の雑誌社)、『野蛮な図書目録』『狐の読書快然』(洋泉社)、『水曜日は狐の書評』『もっと、狐の書評』『増補 遅読のすすめ』(ちくま文庫)、『禁煙の愉しみ』(洋泉社/朝日文庫)、『気晴らしの発見』(大和書房)などがある。2006年逝去。

著者に関する情報

追悼・山村修[全文を読む]

この本の内容

目的をもった読書にとって、よい入門書を選ぶという作業は欠かせない。それはわかりやすい見取り図を示し、適切なチェックポイントを教えてくれるからである。ところが、世間には入門書が溢れかえっており、その時の自分の関心やレベルにあったものを選ぶのは実はとても難しい。その結果、迷路に入り込んでしまって、膨大な無駄を重ねることになりやすい。では、どうすればよい入門書を選ぶことができるのだろうか。そもそも、よい入門書とは何か。広くて深い入門書の世界を解き明かす異色の読書論。

この本の目次

第1章 言葉の居ずまい(国語辞典に「黄金」を掘りあてる―武藤康史『国語辞典の名語釈』
敬語は日本語の肝どころ―菊地康人『敬語』 ほか)
第2章 古典文芸の道しるべ(社会人に語りかける古典入門―藤井貞和『古典の読み方』
古歌を読む分析的知性の強力さ―萩原朔太郎選評『恋愛名歌集』 ほか)
第3章 歴史への着地(歴史への抑えに抑えた怒り―エルンスト・H・ゴンブリッチ『若い読者のための世界史』
歴史的想像力の剣さばき―岡田英弘『世界史の誕生 モンゴルの発展と伝統』 ほか)
第4章 思想史の組み立て(世相の向こうに「近代」の醜怪をあばく―金子光晴『絶望の精神史』
考えるべきことを考えよという指針―田川建三『キリスト教思想への招待』 ほか)
第5章 美術のインパルス(たっぷりとゆたかな「小著」―武者小路穣『改訂増補 日本美術史』
江戸絵画の見かたをかえる異色の水先案内―辻惟雄『奇想の系譜』 ほか)

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可