教養としての能楽史
能は退屈どころか、本当はとてつもなく面白い。さまざまな逸話から六百年以上におよぶ能の歴史を楽しく学べて、日本の伝統芸能の本質が理解できる恰好の入門書。
能は退屈どころか、本当はとてつもなく面白い。七百年におよぶ日本の伝統文化の蓄積があるからだ。太閤・秀吉や五代将軍綱吉は相当な能狂いだった、桃山時代までの能は今のおよそ二倍の速度で演じられていた、世阿弥の晩年はよくわからず、その著書『風姿花伝』は明治末年まで一般にはその存在すら知られていなかった―等々、能の歴史を楽しく学びつつ、日本の伝統芸能の本質も理解できる。日本人なら教養として知っておきたい、確かな史料に基づいた能楽史の入門書決定版。
第1章 能の成立と世阿弥(すべては“翁”からはじまる
「もうひとつの能」 ほか)
第2章 太閤の能狂い(実力は「神変奇特」
壮大な自画自賛 ほか)
第3章 武家式楽の裏側(「犬公方」は「能公方」
大名になった能役者 ほか)
第4章 能の近代(能の「御一新」
「天覧」を争う旧公家・大名と元勲 ほか)
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