ちくま学芸文庫

崩壊概論
E.M.シオラン
著
有田忠郎
訳
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1,014
円978-4-480-08304-3
0139
-14-1
1996/11/07
文庫判
0
頁昔話は長い年月のあいだ、口伝えで生きつづけてきた。驚くなかれ、数百話の昔話を保有する語り手たちの数々―人類史上連綿と続いてきた口伝えの環が、いまや失われようとする最後時期に遭遇して、その秘密を、調査・採訪の旅からの報告を交えて解き明かす。無数の語り手と聞き手とが共同で伝承し、創造してきた昔話には、聞き手のあいづちの打ち方ひとつにまで形式が浸透している。語りはじめと結びの際の決まり文句、語り口、語句やモチーフの繰り返し、話の型などに着目、経験を受け渡す技術として口承文芸=昔話の核心に迫り、文字をもたない人々の奥深い知恵に耳を傾ける。
1 野の花と造花と
2 野外からの報告―今日の昔話(昔話をたずねて
語り手誕生
あいづちに結ばれて)
3 昔話の展望(年輪を追って
笑話の系譜
命あるものも命なきものも―鳥獣草木の昔話
語りの楽しさ
くりかえしの方法)
4 民衆のもの―昔話(昔話の生命力―伝承と創意
昔話は戦う
この大樹の未来)
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