満州国の首都計画

越澤 明

日本統治下で建設された満州国の首都・新京。そこは、近代日本の理念と技術を結集させた実験場でもあった。壮大な都市計画の全容が甦る。

満州国の首都計画
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,540円(税込)
  • Cコード:0151
  • 整理番号:コ-17-2
  • 刊行日: 2002/07/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:416
  • ISBN:4-480-08707-9
  • JANコード:9784480087072
越澤 明
越澤 明

コシザワ アキラ

1952年生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業、同大学院博士課程修了。現在、北海道大学大学院教授。国土交通省社会資本整備審議会委員、都市計画・歴史的風土分科会長、住宅宅地分科会長として都市再生特別措置法、景観法、歴史まちづくり法、高齢者住まい法などの制定に関わる。内閣府中央防災会議首都直下地震対策専門調査会委員なども務める。主著『東京都市計画物語』(ちくま学芸文庫)、『東京の都市計画』(岩波新書)、『復興計画』(中公新書)。アジア経済研究所発展途上国研究奨励賞、日本都市計画学会石川賞、日本都市学会奥井記念賞など受賞多数。

この本の内容

20世紀前半、日本の統治下にあった満州、朝鮮、台湾の主要都市では、いずれも計画的な街づくりが実施された。中でも、満州国の首都、新京=長春では、先進的な都市計画の理念と社会資本整備の技術が全面的に適用された。豊かな緑とオープンスペース、公園的な並木道、人工湖など、日本国内では実現していない、美観とゆとりを重視した理想的な都市計画が出現した。今日、長春は中国有数の「森の都」となっている。1945年当時、進駐した米国ウェデマイヤー将軍が「傑作」と激賞した都市計画が、なぜ、東京では実現してこなかったのか。戦後半世紀にわたって封印されてきた壮大なスケールの都市計画の全容がいま甦る。土木学会賞受賞。

この本の目次

序章 新京と近代日本都市計画
1章 前史―長春の起源
2章 満鉄の都市経営と市街計画
3章 長春の市街地と都市成長
4章 満州国の首都計画
5章 国都建設計画事業一九三三‐三七年
6章 国都建設第二期事業と末期の百万都市計画
7章 新京の建築様式と建築の政治的表現
終章 新京と東京

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