二〇世紀精神病理学史

渡辺 哲夫

〈力としての歴史〉の喪失、それが二〇世紀的狂気である。失敗した学問・精神病理学の様相と運命を描き、人間の最奥を問う衝撃の意欲作。

二〇世紀精神病理学史
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,210円(税込)
  • Cコード:0111
  • 整理番号:ワ-8-3
  • 刊行日: 2005/01/06
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:304
  • ISBN:4-480-08892-X
  • JANコード:9784480088925

この本の内容

言葉、物、思考、行動、感覚、感情の動きかた、自己性と他者性、時間分節―人間を成立させている、これらすべてが“力としての歴史”に依拠している。逆に、ひとたびそれを失えば、人間は“狂気”という名の祝祭に入っていく。二〇世紀的狂気と、それを追尋してきたはずの、精神病理学の失敗の意味と運命、そしてそこで照射されてくる人間の最奥部を問う。衝撃の意欲作。

この本の目次

歴史の概念
失敗した学問
分裂病と“歴史不在”
分裂病中心主義の世紀
病みゆく大衆
フロイトの遺言
ナチズム―“歴史不在の想起”としての
人間学的不均衡の根源について
「病みゆく」ことへの抵抗
“歴史”は病まない、ただ消え去るのみ
「病む」ことの自乗を生きるひとたち
精神病理学の潜勢力
来るべき精神病理学に向けて

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