さかさまの幽霊 ─〈視〉の江戸文化論

服部 幸雄

江戸の文化は「見る」文化だ! 芝居絵や挿絵、風俗図屏風の図像から、大衆文化の構図とエネルギーを読み解く、歌舞伎のイコノロジー。
【解説: 高田衛 】

さかさまの幽霊 ─〈視〉の江戸文化論
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,650円(税込)
  • Cコード:0139
  • 整理番号:ハ-22-1
  • 刊行日: 2005/01/06
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:480
  • ISBN:4-480-08895-4
  • JANコード:9784480088956

この本の内容

『東海道四谷怪談』で、お岩の幽霊は燃える提灯からさかさまの姿で現れる。なぜ“さかさま”なのか。この恐怖の演出には、じつは根源的な必然性があった―“さかさま”という逆転の構図の背後に横たわる精神史に迫った「さかさまの幽霊」。世の中を“まさま”と“さかさま”との関係において見据え、幕末転換期の江戸の真実をリアルに切り取った鶴屋南北の世界を鮮やかに分析する「南北劇の構図」。芸能のさまざまな図像から、江戸庶民の意識と欲望、時代のエネルギーをスリリングに読み解く、歌舞伎のイコノロジー。文庫化にあたり、「河鍋暁斎の発想と表現」「図像の創成」の二編を増補。

この本の目次

1 歌舞伎のイコノロジー(南北劇の構図―“逆転”“混淆”の哄笑と恐怖
さかさまの幽霊
象引―芝居と絵画
和合神の図像)
2 歌舞伎の色彩論(辺界の色―黒の造型
赤のシンボリズム)
3 都市の中の芸能空間(四条河原の芸能と見世物
芝居と見世物のある風景)
補論(河鍋暁斎の発想と表現―対極・混淆・逆転の構図
図像の創成―貧乏神と和合神)

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可