漢字の文化史

阿辻 哲次

四千年の時を超えて
遺物が語る漢字の世界

中国文明を支え発展させてきた漢字。その悠久の歴史と漢字をめぐる人々の歩みを、さまざまな出土文物を手がかりにたどる、漢字史入門の決定版。

漢字の文化史
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 990円(税込)
  • Cコード:0180
  • 整理番号:ア-26-1
  • 刊行日: 2007/06/06
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:256
  • ISBN:978-4-480-09066-9
  • JANコード:9784480090669
阿辻 哲次
阿辻 哲次

アツジ テツジ

1951年生まれ。京都大学文学部中国語学中国文学科卒業。同大学大学院博士後期課程修了。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。中国語学のうち、とくに漢字を中心とする文化史を専攻。著書に『漢字学──「説文解字」の世界』(東海大学出版会)、『図説 漢字の歴史』(大修館書店)、『漢字のベクトル』(筑摩書房)、『漢字の知恵』(ちくま新書)、『部首のはなし』『近くて遠い中国語』(いずれも中公新書)などがある。

この本の内容

太古の昔は神と人間をつなぐものとして、のちには行政文書・書物などを記録するために欠かせない手段として使われてきた漢字。「文字はそれが書かれた素材と一体のものに捉えられなければならない」という観点から、本書では出土文物を手がかりに、漢字の成り立ちと、漢字をめぐる人々の歩みを追う。亀甲や牛骨に刻まれた甲骨文字、天子のシンボル・鼎に残された銘文、銅剣を飾る華麗な鳥書、古の書物を今に伝える竹簡・木簡…。中国文明を支え発展させてきた原動力ともいえる漢字の歴史に迫る、ユニークな漢字史への招待。

この本の目次

第1章 漢字の誕生をめぐって
第2章 文字文化の黎明期
第3章 文字文化の多様化
第4章 文字文化のひろがり
第5章 漢字研究のはじまり
第6章 古代日本と漢字

読者の感想

2008.2.10 小保方 俊(雪男)

コンピュータ全時代に漢字は古いという意見がないではないが、漢字の豊かさ面白さを教えてくれ、漢字を大切にしなければならないと改めて思い致すことが出来る書であった。
次に著者に明らかにして欲しいのは、漢字はなぜ縦書きとなったかという書字方向の問題である。現代では中国でも横書きの書物が出版されているが、漢字縦書きの起源は何か。漢字そのものに内在する性質か。当時の筆記用具、筆記物(亀甲、獣骨、木簡、竹簡、布、紙など)の制約によるものなのか、ぜひ論じていただきたいものである。

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