デカルトの誤り ─情動、理性、人間の脳

アントニオ・R.ダマシオ 著 , 田中 三彦 翻訳

身体なき
現代脳科学への挑戦

脳と身体は強く関わり合っている。脳の障害がもたらす情動の変化を検証し「我思う、ゆえに我あり」というデカルトの心身二元論に挑戦する。

デカルトの誤り ─情動、理性、人間の脳
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,650円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:タ-35-1
  • 刊行日: 2010/07/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:448
  • ISBN:978-4-480-09302-8
  • JANコード:9784480093028
アントニオ・R.ダマシオ
アントニオ・R.ダマシオ

ダマシオ,アントニオ・R

1944年、ポルトガルのリスボン生まれ。アメリカの神経学者・神経科医・心理学者。南カリフォルニア大学教授として教鞭を執るほか、2006年にはThe Brain and Creativity Instituteを設立した。Prince of Asturias Awardsなど多くの賞を授与され、世界中でもっとも読まれ、活躍している神経学者。本書は30カ国語で翻訳されたロングセラーになる。他に『無意識の脳 自己意識の脳』『感じる脳』などの著書がある。

田中 三彦
田中 三彦

タナカ ミツヒコ

1943年、栃木県生まれ。科学評論家、翻訳家。東京工業大学工学部生産機械工学科卒業後、企業のエンジニアを経てサイエンス・ライターになる。著書に『科学という考え方』『原発はなぜ危険か』など、訳書にダマシオの著作のほか、レナード・ムロディナウ『たまたま』、アーサー・ケストラー『ホロン革命』など。

この本の内容

1848年、米北東部の鉄道施設現場で事故が起き、鉄棒が現場監督P・ゲージの前頭部を貫通した。それを境にゲージの性格と行動は一変した。著者自身が携わってきた症例やゲージのような歴史的症例をもとに、著者は、日常生活の折々の場面で求められる合理的な意思決定には、そのときの身体状態と不可分に結びついている情動と感情の作用が不可欠であることを明らかにした(「ソマティック・マーカー仮説」)。神経科学の第一人者が、いまもさまざまな形で社会に浸透しているデカルト的心身二元論を強く批判しつつ、有機体としての心‐脳‐身体の関係を解くベストセラー。新訳文庫版。

この本の目次

ヴァーモントでの不幸な出来事
明らかになったゲージの脳
現代のフィアネス・ゲージ
冷めた心に
説明を組み立てる
生体調節と生存
情動と感情
ソマティック・マーカー仮説
ソマティック・マーカー仮説を検証する
身体志向の脳
理性のための情感
補遺

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