新聞
2025/05/25
loading...
20世紀初頭、ヨーロッパではキュビズムやシュルレアリスムなど、新たな芸術運動が波涛のごとく沸き起こった。その中でいかなる思潮にも染まりきることなく独自の思索を深め、多様な作品を創作し続けたことで一際異彩を放つのがパウル・クレーである。本書はクレーがバウハウスで教鞭を執っていた時期の論文や講義草稿などを集成。絵画の世界にとどまらず、ブーレーズ、ベンヤミン、ドゥルーズらにインスピレーションを与えた思索のあゆみをつぶさに伝える貴重な資料である。スケッチ、作品等の図版を上下巻で総計1000点超収録。
編者の言葉(ユルク・シュピラー)
まえがき――講義のための著作の成立について――(ユルク・シュピラー)
造形論の概念
1 永遠の博物史
生命力の作用
2 反対概念のない概念は考えられない
二元性を統一として扱うこと
3 フォルムの発生
すべての生成の根底には運動がある
4 造形は運動と結ばれている
原動力と限界
5 平面と空間における位置決定
造形的全体像の組成(舞台)
6 内的なものにもとづいて探究した自然の事物
本質と現象
7 自然研究の方法
8 芸術城における精密な実験
9 純粋性は抽録の領域である
10 創造についての信条告白
11 造形手段の領域における展望と位置決定,
および造形手段の空間的秩序
造形フォルム論によせて
Ⅰ 概念としての分析
Ⅱ いかにしてフォルムが生ずるか, フォルムへの道,
基本的諸フォルムへの道
観念的な造形手段の領域における展望と位置決定
フォルムの手段の本質と現象
規則的と変則的な投影
尺度と重さ。構造による形成
組成論の諸要素。リズムと律動構造
1 線:アクティヴ, パッシヴ, 中間的
2 線, 面, 空間における位置決定
3 空間的-造形的な表現と運動の綜合
4 造形要素としての重さの感覚
力の均衡。重さとそれに釣合う重さ
量, 質, および両者の相対関係
5 構造的な形成, 個体的な性格と分割可能な性格
造形過程としての長さの測定と重さの計量
時間単位と長さの単位
2025/05/25
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。