自然とギリシャ人・科学と人間性
量子的世界像によって自然の謎はいっそう深まった。
量子力学の発展は私たちの自然観・人間観にどのような変革をもたらしたのか。『生命とは何か』に続く晩年の思索。文庫オリジナル訳し下ろし。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,100円(税込)
- Cコード:0140
- 整理番号:シ-15-2
- 刊行日:
2014/07/09
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:224
- ISBN:978-4-480-09617-3
- JANコード:9784480096173
- 在庫 ×
古代ギリシャ人が思い描いた「原子」の世界観は、量子力学の確立によって現代に甦ったかに見える。けれども量子の奇妙な振る舞いは、「自然とは何か」という問に答えるどころか謎を深めるばかりであった。波動力学の提唱者として物理学の最前線に立っていたシュレーディンガーは科学の役割を、そして人間存在の意味をどのように考えていたのだろうか?高名な『生命とは何か』に続く晩年の講演録。新訳。
自然とギリシャ人(古代の思想に立ち返る動機
理性と感覚の争い
ピタゴラス学派
イオニアの啓蒙運動
クセノパネスの信条、エペソスのヘラクレイトス
原子論者
科学の特別な特徴とは何か?)
科学と人間性(生き方における科学の精神的意味合い
真の重要性を打ち消しかねない科学の実際的成果
物質に対する人々の考え方の根本的な変化
基本的概念は物質でなく形である
わたしたちの「モデル」の本質
連続的記述と因果性
連続性の複雑さ
付け焼き刃の波動力学
主体と対象との境界は崩れたとされる
原子か量子か―連続性の複雑さから逃れるための古くからの呪文
物理的不確定性は自由意志にチャンスを与えるか?
二ールズ・ボーアのいう、予測を妨げるもの)
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