草莽論 ─その精神史的自己検証
草莽、それは野にありながら危急の時に大義に立つ壮士である。江戸後期から維新前夜、奔星のように閃いた彼らの生き様を鮮烈に描く。解説 桶谷秀昭
明治維新を語るうえで外せない「草莽」。吉田松陰の「草莽崛起(そうもうくっき)」という言葉で知られる通り、それは、野にありながら天下危急のときにおのれを顧みず、大道に立つ壮士たちをさす。孟子に由来するこの言葉は、江戸時代後期に特異な思想的背景を孕むようになり、維新前夜、つかの間の煌めきを放った。その精神を鮮烈な筆致で描き出したのが、二・二六事件の先駆的再評価などで名高い評論家・小説家・歌人、村上一郎である。蒲生君平、高山彦九郎といった「草莽の処士」のさきがけから、頼山陽ら文化・文政の文人、水戸学、そして松陰と系譜的に論じ、その終焉を見届ける比類なき名著。
第1の章 草莽とはなにか
第2の章 預言者の出現―蒲生君平と高山彦九郎
第3の章 在野文人の自立と進取の人びと―文化・文政の時代から
第4の章 水戸学の人びと―藤田一門と会沢正志斎を中心に
第5の章 吉田松陰―恐れ乍ら天朝もいらぬ
第6の章 松陰以降―コノこまり物
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可