大都会の誕生 ─ロンドンとパリの社会史
都市型の生活様式は、歴史的にどのように形成されてきたのか。この魅力的な問いに、碩学がふたつ都市の豊富な事例をふまえて重層的に描写する。
18、19世紀のロンドンは、「世界経済のメトロポリス」であると同時に巨大なスラムが存在する「世界の吹溜り」でもあった。また、カフェやレストラン、劇場といった華やかな文化を生み出したパリの都市空間は、二月革命に代表される民衆騒乱の舞台にもなった。人はなぜ都市に集まり、どのように大都会の生活様式が生まれたのか、この根本的な問いをめぐって、イギリス近世・近代史、フランス社会運動史をそれぞれ専門とする碩学が重層的な連関のなかに考察する。ふたつのアプローチ、すなわち経済生活と民衆運動、その違いがそのまま「二都」の性格の反映となっていることもきわめて興味深い。
世界にひらく窓―帝国の首都ロンドンの生活文化(ミンチン横丁の賑わい ジェントルマン文化と「舶来品」
コーヒーハウスの時代「商業革命」と都市型文化の成立 ほか)
「世界の工場」の玄関口―工業化とロンドン民衆の生活(ディケンズと工業化 なぜ「ロンドン」なのか
イースト・エンド・スラムの成立 ほか)
盛り場のロンドン(増補)(「盛り場」とは何か
シェイクスピアの時代の盛り場 ほか)
盛り場の形成―パリのブルヴァールに集まる人びと(ブルヴァールにおける出来事
盛り場の移動 ほか)
民衆騒乱の舞台―路上の権利(カーニヴァルと民衆蜂起
抑圧の解体―ブルヴァールの「祝祭」 ほか)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可